農場だより2026年10月16日
レタス一株が利川農場を通り抜ける道
一粒の種が箱に詰められて出ていくまで、N.THINGの利川農場でレタスは4つの区間を通ります。育苗棟と栽培棟、作業棟を順にたどってみました。

スーパーの陳列棚に並ぶレタス一袋には、短くない道のりが詰まっています。N.THINGの利川農場CUBE.ICHEONで、その道は種から始まり、箱で終わります。今日はレタス一株をたどって農場の中を歩いてみましょう。
まずは育苗棟から
利川農場はコンテナモジュールをつなぎ合わせて建てられました。栽培棟28棟、育苗棟4棟、ユーティリティ棟4棟です。レタスの最初の家は育苗棟です。
種はトレイ単位で播かれ、育苗区域で均一な環境のもと苗へと育ちます。育苗棟は良い苗を得るための空間です。苗の段階を別に設ける理由は、幼い植物と育ちきった植物とでは必要な空間と環境が異なるからです。小さな苗のうちは狭い場所に密に並べます。
栽培棟へ定植します
苗が育つと栽培棟へ移して植えます。定植と呼ばれる段階です。栽培棟は作物を定植してから収穫するまで育てる空間です。
栽培棟の中でレタスは一か所にとどまりません。生育段階に応じて栽培ベッドを移しながら間隔を調整します。株が大きくなるほど、より広い場所が必要になるからです。
この期間中、光と温度、湿度、二酸化炭素、養分はすべて制御されます。温度・湿度・CO₂・照度・養液の値は分単位で集められ、N.FARM.AIは設定値に従ってLEDと空調、灌水設備を制御します。ある作期で得られたデータは、次の作期の設定値を決めるのに使われます。
あらかじめ見通して収穫します
収穫の時期は当日に目分量で決めるものではありません。生育パターンを学習した予測によって収穫時期と予想収穫量をあらかじめ見通し、区域単位で収穫します。いつ、何を、どれだけ収穫するのかを前もって把握してこそ、出荷計画を立てることができます。
その日に包装し、その日に出荷します
収穫したレタスは作業棟へ運ばれます。作業棟は播種と収穫、調製、洗浄と器具の消毒を行う空間です。レタスは収穫した当日に包装し、コールドチェーンで出荷します。
N.THINGは、育苗トレイの搬送から栽培ベッドの循環、収穫後の包装と出荷までが一つの流れとしてつながるように農場を設計しました。繰り返しの作業は設備が担い、人は品質を判断し例外に対応することに集中できる構造です。
利川農場で育てた葉菜類は、無農薬認証とGAP認証を取得して栽培しています。天候や季節に左右されない屋内で、一年を通じて同じ道筋をたどり、同じ品質で出荷されることがこの農場の目標です。
利川農場と、N.THINGがこれまでに建ててきた農場はプロジェクトページでご覧いただけます。



